○吉野川市移動等円滑化のために必要な市道の構造に関する基準を定める条例
平成25年3月25日
条例第6号
(趣旨)
第1条 この条例は、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「法」という。)第10条第1項の規定に基づき、移動等円滑化のために必要な市道(道路法(昭和27年法律第180号)第3条第4号に掲げる市町村道であって、本市がその道路管理者(道路法第18条第1項に規定する道路管理者をいう。)であるものをいう。以下同じ。)の構造に関する基準について定めるものとする。
(定義)
第2条 この条例における用語の意義は、法第2条、道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条(第4号及び第13号に限る。)及び道路構造令(昭和45年政令第320号)第2条に定めるもののほか、次に定めるところによる。
(1) 有効幅員 歩道又は自転車歩行者道の幅員から、縁石、手すり、路上施設又は歩行者の安全かつ円滑な通行を妨げるおそれがある工作物、物件若しくは施設を設置するために必要な幅員を除いた幅員をいう。
(2) 車両乗入れ部 車両の沿道への出入りの用に供される歩道又は自転車歩行者道の部分をいう。
(3) 視覚障害者誘導用ブロック 視覚障害者に対する誘導又は段差の存在等の警告若しくは注意喚起を行うために路面に敷設されるブロックをいう。
(歩道)
第3条 特定道路の新設又は改築を行うときは、当該特定道路(自転車歩行者道を設けるものを除く。)には、歩道を設けるものとする。
(有効幅員)
第4条 歩道の有効幅員は、吉野川市道路の構造の技術的基準を定める条例(平成25年吉野川市条例第4号。次項において「道路構造条例」という。)第11条第3項に規定する幅員の値以上とするものとする。
2 自転車歩行者道の有効幅員は、道路構造条例第10条第2項に規定する幅員の値以上とするものとする。
3 歩道又は自転車歩行者道(以下「歩道等」という。)の有効幅員は、当該歩道等の高齢者、障害者等の交通の状況を考慮して定めるものとする。
(舗装)
第5条 歩道等の舗装は、雨水を地下に円滑に浸透させることができる構造とするものとする。ただし、当該特定道路の構造、気象状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。
2 歩道等の舗装は、平たんで、滑りにくく、かつ、水はけの良い仕上げとするものとする。
(勾配)
第6条 歩道等の縦断勾配は、5パーセント以下とするものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、8パーセント以下とすることができる。
2 歩道等(車両乗入れ部を除く。)の横断勾配は、1パーセント以下とするものとする。ただし、前条第1項ただし書に規定する場合又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、2パーセント以下とすることができる。
(歩道等と車道等の分離)
第7条 歩道等には、車道若しくは車道に接続する路肩がある場合の当該路肩(以下「車道等」という。)又は自転車道に接続して縁石線を設けるものとする。
2 歩道等(車両乗入れ部及び横断歩道に接続する部分を除く。)に設ける縁石の車道等に対する高さは15センチメートル以上とし、当該歩道等の構造及び交通の状況並びに沿道の土地利用の状況等を考慮して定めるものとする。
3 歩行者の安全かつ円滑な通行を確保するため必要がある場合においては、歩道等と車道等の間に植樹帯を設け、又は歩道等の車道等側に並木若しくは柵を設けるものとする。
(高さ)
第8条 歩道等(縁石を除く。)の車道等に対する高さは、5センチメートルを標準とするものとする。ただし、横断歩道に接続する歩道等の部分にあっては、この限りでない。
2 前項の高さは、車両乗入れ部の設置の状況等を考慮して定めるものとする。
(横断歩道に接続する歩道等の部分)
第9条 横断歩道に接続する歩道等の部分の縁端は、車道等の部分より高くするものとし、その段差は2センチメートルを標準とするものとする。
2 前項の段差に接続する歩道等の部分は、車椅子を使用している者(以下「車椅子使用者」という。)が円滑に転回できる構造とするものとする。
(案内標識)
第11条 交差点、駅前広場その他の移動の方向を示す必要がある箇所には、高齢者、障害者等が見やすい位置に、高齢者、障害者等が日常生活又は社会生活において利用すると認められる官公庁施設、福祉施設その他の施設及びエレベーターその他の移動等円滑化のために必要な施設の案内標識を設けるものとする。
2 前項の案内標識には、点字、音声その他の方法により視覚障害者を案内する設備を設けるものとする。
(視覚障害者誘導用ブロック)
第12条 歩道等には、視覚障害者の移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、視覚障害者誘導用ブロックを敷設するものとする。
2 視覚障害者誘導用ブロックの色は、黄色その他の周囲の路面との輝度比が大きいこと等により当該ブロック部分を容易に識別できる色とするものとする。
3 視覚障害者誘導用ブロックには、視覚障害者の移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、音声により視覚障害者を案内する設備を設けるものとする。
(休憩施設)
第13条 歩道等には、適当な間隔でベンチ及びその上屋を設けるものとする。ただし、これらの機能を代替するための施設が既に存する場合その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。
(照明施設)
第14条 歩道等には、照明施設を連続して設けるものとする。ただし、夜間における当該歩道等の路面の照度が十分に確保される場合においては、この限りでない。
(努力義務)
第15条 市は、法第10条第4項の規定に基づき、特定道路以外の市道について、当該市道をこの条例に定める基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。
4 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ないため、第8条の規定による基準をそのまま適用することが適当でないと認められるときは、当分の間、この規定による基準によらないことができる。